2023ジェンダー平等推進・多様性尊重学習会を開催しました

 都本部は6月25日(日)、連合会館において2023ジェンダー平等推進・多様性尊重学習会を全体会・分散会の2部構成で開催しました。この学習会は、政府、連合、自治労が男女平等の推進月間として集中的に取り組みを進める6月を基軸に、職場をはじめとした様々な場面に潜むジェンダー課題等への「気付き」を得て、理解を深めることを目的として開催したものです。 

 全体会では講師として社会学者で早稲田大学文学学術院准教授の森山至貴さんをお招きし、「知っていこうLGBTQ+」をテーマに講演をいただきました。講演では「LGBTQ+の方と接するときは良心ではなく知識を持つことが必要。なぜなら良心では誤解によって見当違いの解決を提示してしまったり、『可愛そうな人への同情』となり、対等な他者への尊敬が失われるからだ。知識を持てば、相手に説明させる負担を減らせ、適切な対処法を見出しやすくなる」とのお話がありました。また、職場でできることについては、「服務規程をどうするか考えることが重要。例えば、様々な個性を考慮して通称名の使用を可としている企業もある。また、職場での教育啓発については、職場に当事者のグループを形成できる組織のコミュニティツールなどが用意され、そのグループと連携して課題解決に取り組むことができれば、施策に対して当事者からフィードバックをもらうことができるため上手くいくと言われている」と具体例を交えながら説明がありました。

森山講師
全体会の様子

 その後の分散会では参加者が8つのグループに分かれ、各職場におけるジェンダー課題の共有や、森山講師から投げかけられたLGBTQ+に関する思い込みはないか、などの問いかけについてグループで話し合いを行いました。参加者たちの間では活発な議論が交わされ、それぞれが新たな気付きを得ているようでした。グループワーク終了後、森山講師からは、

 『私の職場は男性ばかりの職場なので』という言葉も聞かれた。その言葉の背後に『今の状況のままであっても仕方がない』という意識が根底にないだろうか。

 『色々な人がいて良い』という意見は結論ではなく出発点に過ぎない。色々な人がいて良いという状況を担保するための仕組みやコミュニケーションがあるのかが重要だ」

という2点についてグループワークの印象を踏まえた感想をいただき、学習会を終了しました。

分散会の様子
活発な議論が交わされた

 全体会の講演動画については組合員ページで配信していますので、組合員の皆さんにおかれましては、ぜひご視聴ください。